菜の花の沖

久々に、『菜の花の沖』のお話。

 

 

 

第4巻の内容で印象に残ったのは、船食虫のこと。

 

 

 

当時は木製の船のため、海水では必ずといっていいほど

 

船食虫がつき、船底を穿孔される。

 

 

 

 

オランダ船のように船底に銅板を張って虫を防ぐということは

 

経費が高く、嘉兵衛の船でもできなかった。

 

 

 

 

そのため船体を河口にもってゆき、真水につけておくか、

 

それとも、船底の木質深くに食い込んでいる船食虫を殺すために

 

陸にあげてわらなどで燻べていた。

 

 

 

これをしないと、船の寿命は短くなる。

 

 

 

船の保全というのも大事なことで、

 

嘉兵衛は湊に入ったとき、いちはやく淡水の河口に船を突っ込ませ、

 

船食虫の生息する海水の淀みに船を漂わせることを避けてきた。

 

 

 

高田屋は嘉兵衛の一代のあいだでは船の破船・難船ということがなかったらしい。

 

 

 

 

 

江戸時代の船の模型の船底。